シングルマザーが夜職から昼職へ転職する前に整えたい生活設計

保育園に子どもを迎えに行ったあと、また出勤の準備をする。子どもが寝たあとにようやく一人になって、スマホで「シングルマザー 夜職から昼職」って打ち込んだ。そういう夜、私にも何度もありました。
私自身は子どもがいませんが、キャバクラ時代の同僚に、3歳の子を育てながら夜働いていた子がいました。実家の母に子どもを預けて出勤し、帰りはタクシーで2時。学校行事どころか、保育園の送迎すら綱渡り。彼女が昼職に変わったとき、一番悩んでいたのは「時給が下がったらどうしよう」じゃなくて、「子どもと一緒にいる時間が本当に作れるのか」でした。今日はそのあたりを、私が見てきたことベースで書いていきます。
収入より先に「時間」の壁にぶつかる
夜職からの転職相談だと、たいてい最初に出てくるのは収入の話です。でもシングルマザーの場合、実はそれより先に「時間の壁」にぶつかることが多い。
夜働いていると、日中は子どもと過ごせて、夜は誰かに預けるという生活リズムが組みやすいんですよね。これが昼職になると、朝から夕方まで働いて、そのあと保育園のお迎え、夕食、お風呂、寝かしつけ。この時間帯、実は今まで自分の睡眠時間だったところです。
彼女が最初にぶつかったのはこれでした。昼職に変わって1ヶ月くらい、毎晩子どもを寝かしつけた瞬間に自分も寝落ちして、家事が回らなくなったと言っていました。収入のシミュレーションは事前にやっていたのに、体力面は見落としていたんです。
だから、昼職を考えるときは「時給がいくらか」の前に、「自分は何時に起きて、何時に子どもを送って、何時に仕事を終えて、何時に迎えに行けるか」を紙に書いてみるところから始めたほうがいいと思います。これ、意外とやってない人が多いんですよね。
収入はどれくらい下がる?手当と組み合わせて考える
正直に言うと、夜職からの転職で収入が下がるのはほぼ避けられません。時給換算でキャバクラが2000〜4000円くらいだったのに対して、事務職や販売職の未経験だと1200〜1600円くらいから、というのが目安と言われています。詳しい相場は夜職から昼職で給料は下がる?収入ダウンの現実と生活設計にまとめてありますが、月収でいうと3割から5割減るケースも珍しくないようです。
ただ、シングルマザーの場合はここに「児童扶養手当」や「就業支援」が絡んできます。児童扶養手当は所得に応じて金額が変わりますが、昼職に変わって所得が下がれば手当が増える可能性もある。逆に扶養している祖父母と同居していると、世帯所得の見方が変わってくるので、この計算は自治体の窓口で一度確認したほうが確実です。私が聞いた話だと、市区町村の母子家庭等就業・自立支援センターでは、資格取得のための給付金制度(高等職業訓練促進給付金など)を紹介してもらえることもあるらしく、パソコンスキルや医療事務の資格を取りながら昼職に移った人もいるそうです。
このあたりは自分で調べるより、一度窓口で「今の状況だと何が使えるか」を聞いてしまうのが早いです。恥ずかしいことじゃないので。
転職エージェントは「子育て中」と伝えていい
夜職からの転職相談で、子どもがいることを言うのを迷う人がいます。マイナスに見られるんじゃないかって。でも実際は逆で、時短勤務や急な発熱での早退に理解のある企業かどうかを、エージェント側があらかじめ絞ってくれることが多いです。
言わずに入社してから「実はシングルマザーで」と後出しするほうが、お互いのミスマッチになりやすい。最初から条件として伝えたほうが、結局は長く続く職場に出会えます。
夜職の経歴をどう書くかで悩む人も多いですが、これは夜職の職務経歴書の書き方|隠す?正直に書く?経験者が解説のほうで詳しく書いているので、そちらも見てみてください。
いきなり正社員じゃなくていい
私がよく思うのは、シングルマザーの場合、最初から正社員のフルタイムを目指さなくてもいいということです。むしろ派遣や時短勤務から始めて、生活リズムと収入のバランスを実際に見てから正社員を目指すほうが、失敗が少ない印象があります。
派遣は時給制なので、夜職からの移行としては収入の落差を緩やかにできますし、勤務時間の融通が効きやすい案件も探せます。詳しくは派遣から夜職→正社員へ。遠回りに見えて実は近道だった話にも書きましたが、遠回りに見えて実は一番安全な道だったりします。
派遣から正社員になったルートを読むいきなり夜職を辞めて無職期間を作るのも、シングルマザーには結構リスクが大きい。次の仕事が決まるまで夜職を続けて、決まってから辞めるという掛け持ち期間を作る人も多いです。このやり方は昼職決まってから夜職辞めたい人へ。掛け持ち期間の乗り切り方で細かく書いています。
辞め方でこじれると、子どものことに集中できなくなる
夜職を辞めるとき、変にこじれると心の余裕がなくなります。これは業界で働く知人から聞いた話ですが、円満に辞められる人の共通点は、はっきり「辞めます」と意思を伝えていることらしいんです。「一度お店で話そう」と面談に誘われるのは、たいてい引き留めの入り口。多くの店は雇用契約じゃなく業務委託契約なので、契約を終えるかどうかは本人にも決める権利があります。契約書に何が書いてあるかだけは、一度確認しておいたほうがいいと思います。
どうしても直接言いにくい状況なら、退職代行を使う人も増えています。
退職代行の記事を読むトラブルが大きくなりそうなら、弁護士に相談する選択肢もあります。
退職代行の記事を読む辞めたあとの保険や年金の手続きも、地味に面倒なんですよね。子どもがいると、それだけ手続きも増えます。私が夜職を辞めたときにやった保険と年金の手続きは夜職辞めたら保険と年金はどうする?私がやった手続き全部にまとめてあるので、辞める前に一度目を通しておくと当日バタバタしません。
今日できること
ここまで読んで、制度も転職先も何も決まっていない状態だと思います。それで大丈夫です。今日できることは、市区町村の母子家庭支援の窓口に一度電話してみることか、児童扶養手当の見込み額を計算してみることくらいで十分だと思います。
私が知っている彼女は、結局、資格取得の給付金を使いながら派遣で医療事務の仕事に移りました。収入は下がったけど、児童扶養手当が増えたぶん、思ったより生活は崩れなかったと言っていました。全部が上手くいったわけじゃないけれど、動き出す前に一度、誰かに現状を話してみるところから変わったそうです。あなたも、まずはそこからでいいと思います。